リファラル採用とは
リファラル採用とは、人材採用をする際に、求人媒体や紹介会社を介すのではなく、社員による知人紹介で採用する手法のことです。
[HR総研]キャリア採用に関する調査によると、今後、利用が高まると思う手段・サービスの1位に、リファラル採用がランクインしています。
リファラル(referral)は、英語で「紹介」を意味するため、リファラル採用という言葉が使われています。
似た言葉で、「縁故採用」という言葉がありますが、リファラル採用とは意味合いが異なります。縁故採用は、求めている人柄やスキルに関わらず、紹介者の親族等を採用する、いわゆる「コネ採用」に近い採用手法になります。リファラル採用に比べると、ややマイナスな印象で捉えられることが多いです。
リファラル採用が注目される背景
リファラル採用が注目される背景には、企業が以下の採用課題を抱えていることがあります。
- 売り手市場が加速している状況で、人で不足が深刻
- 転職が容易な市場になってきていて、スキル及び社風ミスマッチによる早期退職が増加
大きくこの2つの要因から、すでに在籍している社員の紹介を利用することで、採用ターゲットを広げることとミスマッチを防ぐことが実現できると考えられています。
リファラル採用のメリット
- コスト削減ができる
- 自社にマッチした人材獲得可能性が高く、定着率向上につながる
- 転職潜在層にアプローチできる
- 社員が自社の魅力や強みを考えるきっかけになる
- 紹介した従業員へのインセンティブを支払い、社員満足度向上につながる
人材紹介サービスや、求人媒体を使うと、高額な採用コストがかかる一方で、リファラル採用であれば、feeを払う必要がないため、コストを大幅削減できます。
また、社員が自社について真剣に考えるきっかけとなるため、社員の自社に対する満足度があがることにも繋がります。
企業によっては、紹介した従業員に対して、インセンティブを支払うことがあります。紹介料として支払うことは違法になるため、インセンティブとして給与や賞与に加算されることが多いです。
リファラル採用意識調査アンケート結果レポートによると、リファラル採用の報酬の相場は、制度なしもしくは0円が30%を超えており、一方で10万円以上が25%を超えているなど、企業により様々です。
リファラル採用のデメリット
- 紹介した社員と紹介された人との人間関係に注意が必要
- リクルーター社員の教育が必要
- 採用する人材が偏る
リファラル採用は、紹介した社員と紹介された応募者の人間関係に配慮が必要です。特に、リファラル採用で落ちた場合は、紹介者と応募者の関係悪化の可能性があるため、十分に配慮して結果を伝える必要があります。
また、リファラル採用で入社後にトラブルを起こすようなことがあった場合にも、紹介した社員への配慮が必要です。
また、紹介した社員が、応募者のリクルーターとして責任を負っていく部分が大きいため、いい加減な情報を与えないように、教育していく必要があります。