求人票とは
求人票とは、求人を出す企業が発行する、労働条件を定めた書類のことです。
求職者と企業のミスマッチを最小限にするため、給与や労働時間を含めた、募集している求人内容の詳細や企業の特徴を記載しています。
虚偽の記載をすると、国から罰せられるため、正確な内容でなければいけないものです。
求人票の意義
求人票の意義は、求職者視点と企業視点で異なります。
求職者にとって求人票は、自分が従事する仕事内容や、勤務条件を理解するための重要なツールです。
HPだけではわからない企業の情報を収集することもできます。
一方で、企業にとって求人票は、求職者に自社をアピールするためのツールです。
ただ勤務条件の事実を書くだけではなく、企業の魅力を記載してアピールできるのが求人票です。
求人票に記載義務がある内容
ハローワークや有料職業紹介で求人票を出す際には、職業安定法第五条の三に基づき、以下の6項目の記載が義務付けられています。
- 労働者が従事する業務内容
- 労働契約期間
- 就業場所
- 始業及び就業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間と休日
- 賃金
- 健康保険、厚生年金、労働者災害補償保険、雇用保険の適用に関する情報
労働者が従事する業務内容
- 会計業務を効率化したい企業に対して、会計システムの営業をお任せします
- 人事部の採用担当として、新卒及び中途の採用をお任せします
このように、仕事内容の記載が義務付けられています。
労働契約期間
求人票には、「有期」なのか「無期」なのか、労働契約期間を記載しなければなりません。
この労働期間をみれば、有期契約なのか、無期契約なのかがわかります。
就業場所
本社で働くのか、支社で働くのか等、必ず就業する場所が記載されています。求職者にとって重要な情報です。
始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間と休日
就業時間が何時から何時までなのか、残業が有るのか、休憩時間と休日日数を記載する義務があります。
労働条件は非常に重要であるため、入社前後でGAPがないように、きちんと確認しておくことが重要です。
賃金
月給及び年収を、◯◯円〜△△円というように幅をもたせて記載することが義務付けられています。
なお、月給に固定残業代を含む場合は、基本給と残業代の内訳も記載されています。
健康保険、厚生年金、労働者災害補償保険、雇用保険の適用に関する情報
健康保険、厚生年金保険、労働者災害補償保険、雇用保険の4種からなる社会保険について、全て完備されている場合は必ず記載されています。
フルタイムで雇用する場合は、4種完備が義務となっています。
その他一般的な内容
以下の内容も記載されていることが多く、確認すべき内容です。
- 試用期間の有無と期間
- 給与形態
- 賞与
- 交通費の支給
- 昇給
- 必要なスキル・経験
給与形態は、月給制や年俸制、日給月給制等企業によって様々です。お金の認識のズレは、後々トラブルになりますので、賞与の有無、交通費支給の有無と含め、求人票で確認しておく必要があります。
求人票に書いてはいけない内容
- 国籍を限定する内容の記載
- 年齢を限定する内容の記載(例外あり)
- 性別を限定する内容の記載
- 最低賃金以下の給与
1〜3は、職務遂行に関係ない事柄として、求人票には記載されていません。
また、各都道府県の最低賃金以下での募集は禁止されているため、確認が必要です。